News Release
ニュースリリース

2015.12.18

日本マクドナルド「食育の時間」10周年、子供たちの“自ら学ぶ”姿勢を育てる
「食育の時間」サブ教材・デジタルブック完成

 日本マクドナルド株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長兼 CEO:サラ・エル・カサノバ)は、小・中学校の食育授業を支援するWEB教材「食育の時間」の10周年を記念し、子供たちが自ら学べる「食育デジタルブック」を新設いたしました。

 マクドナルドでは、2005年7月に未来を担う子供たちがバランスの良い食生活を送るための知識を身につけ、“食を選択する力”を養ってもらうことを目的にWEB教材「食育の時間」を制作、公開しました。WEB教材は、子供たちにとって身近で大切な食にまつわる生活習慣や食生活を、テーマ別に時間割に見立てた構成で、今年6月には10周年を記念して、“スポーツ食育”をテーマとする「放課後」コンテンツを追加しています。今回追加した食育デジタルブックは、「食育授業に45分を割くことが難しい」という現場の先生の声を受け、授業時間以外の比較的短い時間で活用できるサブ教材として制作いたしました。

 「食育の時間」を活用した授業の受講児童・生徒数はのべ13万人にのぼり、さらに今年に入り刷新したDVD付き指導案の発送数やお問合せも増えております。現場の先生方の変わらない関心の高さが伺える一方、授業時間を割くことが難しいといった現状をふまえ、学校でも家庭でも「食育」を伝えていくことの重要性を感じております。今回のサブ教材では、子供たちが日常的に「食」について自ら学び、考えていく機会を創り出すことを目的に、監修者と子供たちの課題を共有し、「生活習慣、食の安全(衛生)、日本人として知っておいてほしい食事マナー」といった3つのテーマに絞り、各話15分程度で読み切れる内容といたしました。ICTを活用した主体的な学習が求められる中、子供たちの身近にあるパソコンやタブレット端末で便利に閲覧できるデジタルブックが、学校での授業実践と家庭をつなぐ架け橋になっていくことを期待しています。

 マクドナルドはこれからも、食を提供する企業として、子供たちが正しい食生活の重要性や食事を楽しむ事の大切さを知り、“食を選択する力”を身に付けられるよう、食を通じて子供たちの笑顔をより豊かにしていくための支援を積極的に行ってまいります。

「食育の時間」WEBサイト http://www.chantotaberu.jp(ちゃんと食べる)より

「食育の時間」サブ教材 食育デジタルブック概要

 食育授業の必要性は実感しながらも「なかなか45分を割けないことが多い」という先生方の声を受け、子供たち自らが、健全な食生活をおくる大切さに気づき、楽しみながら正しい知識が持てるようにと開発しました。ICT(Information and Communication Technology)を活用した主体的な学習が求められる中、授業以外の学校や家庭での様々な場面で、子供たちが日常的に「食」に対して自ら学び、考えていく機会を創出し、学校での授業実践と家庭をつなぐ架け橋となることを期待しています。

 小学校中学年・高学年には、学校での読書の時間や朝学習、給食の時間などで、自ら学び、考える(アクティブ・ラーニング)姿勢を育成する一助として活用いただくほか、家庭でも親子で食育に取り組むきっかけづくりに活用いただけます。低学年以下では、学校や家庭で食事の大切さについて話し合いながら“読み聞かせ”といった活用もお勧めです。

■食育デジタルブック 3編の内容

 「生活習慣、食の安全(衛生)、日本人として知っておいてほしい食事マナー」といった3つのテーマに絞りました。各話15分程度で読み切れ、子供たち自らその大切さに気づき、楽しみながら正しい知識を身に付けられる内容となっています。子供たちの身近にあるパソコンやタブレット端末で便利に閲覧できるコンテンツです。

■閲覧方法

http://www.chantotaberu.jp/
パソコンまたはタブレット端末(Android、iPad)の横画面表示にてご覧ください。

【推奨環境】
[パソコン] Windows:Microsoft Internet Explorer 9以降
Macintosh:Safari 5.0以降
[タブレット端末] Android:OS4.0以降(標準ブラウザ Google Chrome)
iPad:iOS6以降(標準ブラウザ Safari)
■主な対象

小学校 中学年・高学年

ご参考 : 「ごはんでござる マナーでござる 〜お茶わんの巻〜」監修者コメント

■柳原一成 先生 (近茶流宗家・料理教室主宰)

東京・赤坂にて「柳原料理教室」主宰。
1942年、先代宗家・柳原敏雄の長男として東京に生まれる。東京農業大学農学部卒業。
柳原料理教室にて日本料理の指導にあたる一方、自ら野菜を育て、魚を釣り、日本全国の食材を訪ねてまわるなど、食材そのものへの研究にも力を注いでいる。
東京農業大学客員教授。儀礼文化学会常務理事。 日本醤油技術センター(旧・醤油検査協会)理事。


『食事マナーは基礎の組合せ。家と同じように、基礎がしっかりしていないとすぐ崩れる』

食事のマナーは、一朝一夕で身につくものではありません。何よりも基礎が大切です。家と同じように、基礎が出来ていないと組み立てることも出来ません。料理も一緒で、見た目や格好ばかりを気にしていても、基礎がない人は、慌てたり、想定外の状況になるとすぐに崩れてしまいます。だから私は基礎の大切さは常に話しています。今回の食育デジタルブックでもこの“基礎”を意識して、「なぜマナーは大切なのか」「マナーの理由」について、日本の食文化の歴史から紐解いています。


『子供は、基礎を理屈抜きに自然と身につけることができる。大人は“待つ”ことも仕事です』

子供の時に身につけた基礎は、不思議と身体の奥にすり込まれるもので、その後教えられるマナーが増えても、すんなりと身につくようになります。大人は、ひとつひとつの細かいマナーを食事の度に注意するのではなく、まずは、今回の食育デジタルブックにあるような「お茶碗を持って姿勢よく」という基礎を意識してみてください。子供だって、食事は楽しく食べたいのです。毎回細かく注意するのは大人も子供も疲れてしまいます。“基礎”を意識して、まずは3日間待ってあげてください。気がつくと子供は出来るようになっているものです。“基礎”とはそういうものだと思いますね。


『子供は親の真似をする。教えることが難しければ、親子で一緒に覚えていけばいいのです』

今は、和食と洋食が混在していてマナーを覚えるといっても大変です。大人だってみんながマスターできているか、と言うとそうではないと思います。知らないことも多いはずです。でも、子供は親や周りの大人を見て覚えて真似をするのです。大人も、分からないことがあったり不安があったりする場合には、子供と一緒に覚えていけばいいのです。今回のような食育デジタルブックは読み物スタイルなので、大人も一緒に参加しやすいと思います。“教える”だけではなく、“同じ目線”で一緒に覚えていくのも、子供は楽しいのかもしれません。


『一緒に食事をする機会を意識して増やして欲しい』

大勢で食卓を囲んでいた時代は、マナーが悪い時は誰かが注意していたのはもちろん、ひとりだけ食べ方が違うと目立ったため自然と学んでいた部分も多いのです。現在は、大人が忙しいだけでなく、塾などで子供も時間に追われ、家族で一緒に食事をする回数が減っています。劇的に今の生活を変えるのは難しいかもしれませんが、「一緒に楽しく食事をする」機会を少しでも意識して増やしていただきたいと思います。ただ、その際には食べ方を細かく注意するのではなく、一緒に学ぶ姿勢を忘れずに、楽しい食卓にして欲しいですね。


ご参考 : 「食育の時間」概要

■WEB教材「食育の時間」と授業サポート体制

「食育の時間」は、未来を担う子供たちがバランスの良い食生活を送るための知識を身につけ、“食を選択する力”を養ってもらうことを目的に2005年に制作したWEB教材です。子供たちにとって身近で大切な6つのテーマを0〜5時間の時間割で構成したコンテンツで、WEBサイト「食育の時間」で公開しています。WEB教材の提供だけでなく、食育授業支援事務局を設置し、モデル指導案の配布や教具の貸し出し、デモ授業など、全国各地で食育授業を行う先生の授業づくりもサポートしています。

<WEBサイト「食育の時間」>http://www.chantotaberu.jp/(ちゃんと食べる)

■これまでの取り組み及び「食育の時間」授業実施回数 ※2015年11月時点

2005年 WEBサイト「食育の時間」オープン、全国5校にてテスト授業実施
2006年 食育オープンスクール開催
DVD付食育授業指導案 全国3,000校に無料配布
2007年 [授業実施回数] 431回
食育授業支援事務局設置、全国の教職員、栄養士研修会や勉強会での講演活動を開始
DVD付食育授業指導案配付希望受付・配付、授業サポート開始、0時間目テスト授業開始
2008年 [授業実施回数] 567回
“0時間目”「朝ごはんってなぜ大切なの?-早ね早おき朝ごはん-」追加
DVD付食育授業指導案リニューアル
2009年 [授業実施回数] 609回
2010年 [授業実施回数] 662回
2011年 [授業実施回数] 651回
2012年 [授業実施回数] 530回
2013年 [授業実施回数] 547回
2014年 [授業実施回数] 536回
2015年 「放課後〜スポーツを全力で楽しもう!-もっと強くなれるヒミツ-」追加
DVD付食育授業指導案リニューアル
食育デジタルブック追加

<2007年から2014年末までの累計> ※事務局を設置した2007年度より報告を受けた回数、人数
授業実施回数:4,533回、受講した児童・生徒数:約131,268名

■「食育の時間」教材コンテンツとサイト概要

(1) 『教材コンテンツ』 0〜5時間目、放課後の教材

0時間目 「朝ごはんってなぜ大切なの?」 −早ね早おき朝ごはん−
1時間目 「好きなものだけ食べちゃいけないの?」 −栄養バランスと栄養素−
2時間目 「ハンバーガーは何でできているの?」 −食品群とそのはたらき−
3時間目 「どうしてお腹がへるのかな?」 −基礎代謝ってなに?−
4時間目 「私たちの食べ物は大丈夫?」 −衛生管理と食の安全−
5時間目 「みんなで食べるとおいしいね」 −正しい食生活−
放課後 「スポーツを全力で楽しもう!」 −もっと強くなれるヒミツ− ※2015年6月追加
食育デジタルブック3編 ※2015年12月追加

(2) 『授業報告』 実際の食育授業の模様や、先生や生徒の感想、反応等レポート公開
(3) 『研修活動』 各団体の研修や勉強会の様子、参加者の反応、担当者感想等公開

■「食育の時間」DVD付指導案

「食育の時間」0〜5時間目のコンテンツごとに、実践授業を踏まえて作成した45分授業のモデル指導案(ながれ)、指導のポイント、貸出教具やワークシートなどの授業サポートツール、授業以外での活用例などをまとめて掲載しています。実践授業の様子(動画)を収録したDVDが付いており、教材コンテンツ、ワークシートや資料など、授業に必要な一式もまとめられているので、付属DVDを用いればインターネット環境がなくても授業実施が可能です。

  • ※ DVD付指導案は、学校の授業でご活用いただくことを目的として、教育関係の方々へ無料配布しております。
    配布及びお問い合わせは、食育授業支援事務局にて承っております。
■食育授業支援事務局

「食育の時間」を活用した授業用教具の無料貸出や、授業の内容に関するご相談の他、授業実践のデモンストレーション、DVD付指導案の配布等も受け付けています。

【問合せ先】 食育授業支援事務局 (NPO法人企業教育研究会内)
TEL: 043-308-7229 ※受付時間 10:00〜18:00(土日祝日をのぞく)
FAX: 020-4663-5605