日本マクドナルドホールディングス株式会社
2007年12月21日
(株)アスリートの件および関連事項に関するまとめ
日本マクドナルド株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長兼CEO:原田 泳幸)は、(株)アスリートの件および関連事項について、以下の通りご報告申し上げます。
(株)アスリートの出来事とはいえ、お客様・株主様をはじめ関係者の方々に大変なご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
  • (株)アスリートについて
    聞き取り調査(第三者の弁護士事務所の聞き取りも含む)の結果、証言そのものが事実であったとすれば、下記の結論に達します。

    (1)「サラダ」に関しては、「味の管理違反」は多々あったということになります。
    (2)「シェイクミックス」等に関しては、賞味期限・消費期限管理を逸脱した行為の可能性がありました。

    行政機関からは、食品衛生法違反等による処分は無いと伺っております。

    12月7日から、社員5名およびクルー109名を対象に、改めて(株)アスリートへの調査を実施しました。これは、第三者的立場にある複数の弁護士によって、「弊社が実施した聞き取り調査および証言についての検証」を実施したものですが、その結果、当初の調査方法について問題がなかったこと、および新たな問題も確認されなかったとの報告を受けております。

  • (株)アスリート以外の店舗聞き取り調査の結果
    従来の技術的な食品管理の調査にあわせ、食品管理(「味の管理」「品質の管理」「安全管理」)違反がないかについて実施してまいりました。その結果、新たな問題がなかったことをご報告申し上げます。
    調査対象は以下の通りです。

    (1) フランチャイズ全店舗1071店、340名のフランチャイズオーナー対象。
    (2) 直営店舗532名の店長対象。
    (3) CEOホットライン等に入った情報に基づき、更に深く詳細な調査が必要だと判断した88店舗のフランチャイズオーナー、マネージャー、クルー合わせて528名対象。

  • 反省と今後のアクション
    (1) 食品管理システムに関する基本知識と目的の理解向上への取り組み
    弊社は、QSC(品質・サービス・清潔さ)訴求のため全社員および全クルーに店舗のオペレーション規則の徹底指導を実施してきました。しかし、その規則の目的の背景、なぜ実行しなければならないのか、という企業理念にかかわる教育がまだ不充分であったと反省しております。今後は、基本知識と目的の理解向上を強力に推進してまいります。
    具体的には、以下のようなアクションを実施してまいります。

    (1) フードエバンジェリスト (食品管理伝道師:外部有識者の知見も反映)の組織新設
    (2) 社員・クルーからの「食品管理に関する提案プログラム」スタート
    (3) フードセーフティ啓発書「Our Pride(最高の食品管理システムを目指して)」の発刊
    (4) ハンバーガー大学での教育・研修プログラム拡充

    (2) 「健全な問題提起と議論ができる文化」の醸成
    弊社には、従来から「コンプライアンスホットライン」という内部通報システムが存在しましたが、充分に機能していたとは言えませんでした。今後は、社内のシステムを有効活用するための「健全な問題提起と議論ができる文化」を社内に醸成するための教育や啓発を実施します。加えて、「心理的障壁が無い告発環境」を整えるべく、窓口を外部の第三者機関に委託する準備を進めております。なお、今回新たに設置したCEOホットライン(全社員・全クルー対象、各店舗のクルールームに掲示)は、今後とも継続してまいります。

    (3) オペレーション技術の改善、過失の防止対策

    既に、サラダおよびヨーグルトについては注文された時点でご用意するメイド・フォー・ユータイプのシステムに変更いたしましたが、それ以外にも、過失防止対策のための様々なオペレーション技術と手法の改善を更に推進いたします。

    (4) 従来からの活動の継続

    (1) 食の包括的管理に関する、マクドナルドがグローバルに有する最高のシステムと安全管理活動は、今後とも継続してまいります。 
    (2) ハンバーガー大学による教育プログラムの受講者数を更に拡大いたします。今年からは、アシスタントマネージャーを店長レベルに育成するためのプログラムを既にスタートしておりました。
    (3) 外部機関による安全管理監査の対象店舗数とその頻度を更に充実させます。
    (4) 全社員・全クルーを対象とした意識調査は、今後とも充実してまいります。
    (5) クルーコンテスト(全クルー対象のオペレーション技能コンテスト)やボイス・オブ・マクドナルド(世界中のクルーの「歌のコンテスト」)等のクルー啓発活動は、今後、更に発展させます。
以上